■
今日は昼まで寝てから,一日中労働した.勉強の方の進捗はない.
■
朝から怠い身体を引きずって代数の授業に出る.いよいよ表現論に入った.群の表現の圏と群環係数の加群の圏が圏同値であることを証明して,表現と加群を自由に行き来できるようになった.かなりアクロバティックなことをやっているような気がして楽しい*1.
授業後に教官に質問に行った所,「自分にとって圏論は証明を省略するための道具だ」という旨のコメントを頂く.そういう考え方もあるのかと1つ参考になった.
午後は実験.と言いながら発表資料を作るだけのはずなのだが,なかなか難航する.私は主に風邪のせいでルーチン・ワーク以上の貢献をあきらめた.各位に於かれましては誠に申し訳ございません.
その後代数トポロジーのセミナー.私が前回「わからん」と言って放り投げたものを某どりきゃすが華麗に回収してくれた.homologyの係数を取り替えるところだけが未だに良くわからないままなのだが…*2
帰宅した後は群と位相のセミナー.正直体力の限界だったので,fiber空間には入らず,Symplectic群の胞体分割の証明を細部まで踏み入って説明するところで止めた.今日付けでしばらくこのセミナーはお休みにする.再開は9月頃の予定.
記録を手繰ると2015年12月20日からこのセミナーはスタートしたことになっているので,およそ半年で75%を読み終えたことになる.割と捨てたものではないペースだろう.
ということで後は寝るだけだったのだが,喉の痛みのせいで深夜に何度も目が覚めて大変だった.結局のところ,2時,3時,4時,5時と狙ったような目の覚め方をし,6時から11時までまとめて寝ることに成功した.
■
調子が悪いと思いながら1限に出る.群が作用する確率分布族についての話ということで,非常に聞きやすい.ボチボチ抽象論になってくるとかなり理解しやすいと感じるのは,本当に理解しているのか,それとも具体例を欠いた浮ついたものなのかたまに不安になる.
授業中,教官が途中で詰まるシーンがあった.「毎回ここわからなくなるんですよね」と苦笑いをしていた.私も苦手なところは多いので素直に共感するなど.自分の方でも,あとで定義に戻って確認しよう*1.
昼休みはセミナーの準備と労働に費やす.調子が悪い状態で働き詰めになっているのは非常に良くないと思うのだが,週末には一息つけるのでなんとか頑張る.この時点では少し喉が痛い程度だったので,まあなんとかなるだろうと高をくくったのが良くなかった.
授業後はChevalleyの行間を少しだけ埋めながら,やはりセミナーの準備.Symplectic群の胞体分割の証明を細部まで追った.物理の人々は扠措いて,私のような人間は非可換体をまじめに計算したことが殆どない.簡単な例に対して少し計算しておいたほうが良いだろうかなんて思うが,何だかんだを言って結局やらなかったりするわけである.
夜は労働した.この辺りから本格的に体調が険しくなってきて,大丈夫かなぁと不安になりながら寝た.
*1:分布の測度論的な定義がまだ腑に落ちてないところがあったのだが,この授業中に少し考えてイメージを得たような気がする
■
朝はあさぜみ.確率過程論とその応用についてだったのだが,その確率過程論がガチガチの測度論ベースだったからか,理解が難航する.話者自身も「これだけで理解できる感じではないですね」と言っていたので,あまり悲観しないようにする.
演習はカルマンフィルタについての話…だったらしいのだが,正直カルマンフィルタについての理解が深まる感じではなかった.信号処理論を一切履修していないので*1,どういうモチベーションがあるのかを一切知らない.その辺気軽に読める本とかその辺に転がってないだろうか.
ついでSICPゼミに出る.普通にみんなと一緒に読む…つもりだったのだが,いろいろあって私のPCの環境が壊滅的な状況になっている事に気づき,とてもそれどころではないと進捗を放棄した.いや,さすがに色々壊れた*2状態をそのままにしておけるほど私も神経図太くないので……
2時間のゼミ時間を全て費やして,vimを除き復旧に成功*3.
夜は用事があったので特に進捗はない.
■
午前中は数学科.今日は(今日も?)殺伐とした評価が非常に多かった.つらいのだが,道具は使えないとしょうがない.私も食わず嫌いをしないように気をつける.
午後は輪講.楽しくわいわいするが,反射的に燃やそうとしていたらしく,教官に若干怖がられ*1,学科民に止められる.逆写像の連続性に対する言及がないのは「押すなよ!押すなよ!」と同じタイプの何かを感じ取ってしまうので,ついやってしまっただけ.悪気はないので許して欲しい.
輪講の担当分も決まりそう.今のところは被覆空間の用語定義の部分と,単連結空間をやることになりそうだが,幾何数理工学とは単連結空間の定義が違うので,その部分についてどのように言及したものかと悩んでいる.
細かいステートメントを全部けろっと忘却したのだが,「被覆空間の分類定理」と呼ばれているものがある.ある位相空間の被覆空間(になり得る位相空間の候補についての情報)は,全てその位相空間の基本群のことばで記述できる,ということを主張するものだ.特に基本群が自明な場合,そしてその時に限り,被覆空間が自明になる.そのことについては言及があったほうが親切だと思う.
さて,その分類定理や,被覆空間の理論をどれくらいちゃんとやるかが問題である.私個人の復習も兼ねて,被覆ホモトピー性質くらいはやっておこうかなぁ.
夜は統計のレポートを片付け,演習のレポートも手を付ける.統計はついに私以外が履修しなくなった*2ので,ますます必死こいて片付けないといけない.