昨日のブログを少し訂正した.相変わらず確率論の話は苦手である.

 

午前は授業.測度論における積分の定義と,各種定理(DCT,MCT,Fatou)の証明が済んだ.授業中に「はさみうちの原理とか懐かしいよね,幼稚園でやったっけ」という旨の発言が飛び出し,世の中にはすごい幼稚園があるなあとほのぼの感心した*1.あとは直積測度をやって,いよいよ確率論に入るはずなので楽しみである.

 

あとは後半の輪講で読むChevalleyのTheory of Lie Groupsを眺めていた.多様体の定義が普通と違う,とかなんとか煩く騒いでしまったような記憶があるが,全くそんなことはなかった.その辺に転がっている解析多様体の定義と全く同一である.積分多様体とかよく知らないし,多様体の章が異常に具体例に乏しいので*2輪講する人々は苦労しそうだ.

4章になってLie群の話が出てきてからがようやく面白くなりそうなところなのに,そこまで行けなさそうなのがとても悲しい.

そのついで,ちょっとだけ群と位相の復習をした.位相群のところで,後で使うツールとしての補題の証明*3がそこそこ重く,かなり苦労したことを今でも覚えているのだが,これらの補題に直感的な意味を見出すのはいまでも難しいし,悲しいことに証明をだいたい忘れてしまった.いやまあ位相群の時点でよくわからないといわれたらそこまでだが,発表時には覚えていたことを今や完全に忘れているのでは読んだ意味がない気がするので,もう一度さらい直しておきたい.次回はユニタリ群の胞体分割にとりかかる予定である.

 

Urysohnのレジュメはできた.某サイトを参考にして,最後のほうをすっきりまとめられたのでたいへん助かったのだが,肝心のその某サイト*4は証明が間違っている気がする.セミナーで見落としがないか検討してもらってから,サイト管理人さんに連絡しようと思う.

 

ところであさごはんセミナーのネタがない.いまのところ考えているネタとしては,前回の情報幾何の続きをちょろっと数学的にちゃんとやって燃えるか,大炎上覚悟で函数解析知らないマンが函数解析的数値解析に凸ってみた実況をやるかのどちらかなのだが,どちらがよいでしょう*5

 

今から少しだけ情報幾何の勉強をして寝る.

*1:先学期は「ここは幼稚園だから幼稚園向け圏論をやる」と,「Greenの定理くらい前世でやってこよう」を聞いた.今学期の幼稚園枠ができるとは思っていなかった.

*2:Lie群が具体例だから当たり前なんだが.

*3:写像定理とか,ベールの範疇定理とか,単位元の近傍をかける操作に対してよく振る舞うこととか.そもそもこういう大事な定理を発表していたのだということすら忘却の彼方に行っていて,非常につらかった.

*4:選択公理で有名なところ.

*5:どちらも炎上することになっている理由は,単に準備のための時間が取れないことがはっきりしているからです.